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『準平屋』間取り – 1階で生活動線が完結する注文住宅アイデア

『準平屋』間取り – 1階で生活動線が完結する注文住宅アイデア

従来の2階建ては、2階に個人の私室とクローゼットが配置されています。ですから、ひとつ屋根の下で家族と暮らしていても、2階の私室でプライベートな時間が過ごせます。

ところが、最近「2階建てなのに、1階だけで生活できる間取り」が注目されています。子ども部屋以外はすべて1階に配置した、「準平屋」とでも呼べそうな家を検討する方が増えているのです。

本稿では、そんな準平屋の特徴間取りのアイデアをご紹介します。もしも、あなたが注文住宅の建築をご検討中でしたら、1階で生活動線が完結する家も選択肢に入れてみてはいかがでしょうか。

目次

1階で生活動線が完結する「準平屋」の間取りとは?

1階で生活動線が完結する「準平屋」の間取り

さっそく、1階で生活動線が完結する「準平屋」の特徴と、長所や短所をご紹介します。

準平屋の特徴

準平屋の家は、2階建てなのに、1階だけで生活動線が完結しています。ですから、2階に上がる機会がほとんどありません。いわば「平屋のような2階建て」です。

準平屋では、可能な限り1階を充実させるため、一般的には2階にあるものを1階につくります。たとえば、洗濯物干し場(ベランダ、バルコニー)や私室のクローゼットなどを1階に配置します。

そうすると、寝るとき以外は1階で過ごせます。夫婦の主寝室も1階につくりますので、大人は1日中、2階に上がることがなくなります (下の間取り参照)。

1階で生活動線が完結する間取り

なお、平屋については以下の記事をご参照ください。平屋の実例や特徴について、詳しく解説しています。

平屋の間取りの実例 – おしゃれで使いやすい平屋にするには?

準平屋のデメリット

準平屋には、どのような長所と短所があるのでしょうか。まずは、主なデメリットを3つご紹介します。

・日照の確保が難しい
・大きめの敷地(土地)が必要
・建築コストが高くなりやすい

順番に、詳しくご説明します。

日照の確保が難しい

準平屋は1階に多くの部屋を配置するため、家の中心部に自然光が届きにくく暗くなりがちです。採光の程度は実際に住んでみないと体感できませんので、建築後に「しまった!」と後悔する方もおられます。

しかし、家に差し込む自然光は、生活や心身の健康において重要な役割を果たす大切なものです。ですから、準平屋の間取りをつくる際は、うまく光を取り込む工夫と細心の注意が求められます。

ちなみに、北米の不動産サイト等に載っている間取り図は玄関が下になっています。これは「玄関や、それに隣接するリビング・ダイニングの位置が重要」とする意識の現われでしょう。

いっぽう、日本の間取り図は南が下になっていて、必ず方位が記入されています。これは「日光の活用が重要」とする意識の現われで、日本人の日照に対する強いこだわりが感じられます。

大きめの敷地(土地)が必要

準平屋は1階面積が大きくなりやすいので、注意が必要です。平屋ほどではないものの、建築する際は総2階建てより大きな敷地が必要になるでしょう。

敷地は、建築基準法第53条で用途地域ごとに建ぺい率の上限が定められています。「建ぺい率」とは「敷地面積に対する建築面積の割合」のことで、この上限を超える面積の家は建築できません。

ですから、都市部の狭小地だけでなく、建ぺい率の上限が低いエリアでも準平屋の建築が難しい場合があります。土地探しから始めるご予定の方は、ご留意ください。

建築コストが高くなりやすい

先述のとおり、準平屋は大きな敷地が必要です。屋根や基礎の規模が大きくなり、防蟻処理(シロアリ対策)の範囲も広くなります。

また、家の形が複雑化しやすいので、外壁等の材料費や施工費も上がる傾向があります。ですから、準平屋は総2階建てに比べて、建築コストが高くなりやすいとお考えください。

なお、平屋や準平屋の建築に慣れた建築会社であれば工事のロスが少なく、かつ合理的なコストダウンにも長けています。建築は、そのような会社にご依頼いただくとよいでしょう。

準平屋のメリットとデメリット

準平屋のメリット

つづいて、準平屋の主なメリットを4つご紹介します。

・生活のほとんどが1階で完結する
・家事がラクになる
・老後は、階段を使わずに生活できる
・平屋に比べて低コストで建築できる

順番に、詳しくご説明します。

生活のほとんどが1階で完結する

子ども部屋だけ2階に配置した準平屋なら、お子様の睡眠以外は1階でおこなえます。お子様も、総2階建てより生活動線が短くなります。具体的に想像してみましょう。

起床したら1階へ降り、ファミリークローゼット(詳細は後述)で着替えます。ダイニングで朝食を食べたら、再度ファミリークローゼットで身支度をして、そのまま出かけられます。

帰ってきたときもファミリークローゼットで部屋着に着替え、LDKへ直行です。「2階は寝るだけ」を家族の文化にしておくと、お子様が私室にこもる時間も減るでしょう。

主な生活の場を1階にしぼることで、冷暖房の効率も向上します。

全館空調のメリットとデメリット、新築で採用する際の注意点

家事がラクになる

準平屋は、家事動線も短くなります。たとえば、1階にファミリークローゼットやランドリールーム(詳細は後述)を設けると、「洗濯する・乾かす・たたむ・収納する」が1階で完結します。

ランドリールームを洗面脱衣室に隣接、または洗面脱衣室兼ランドリールームにすると、さらに便利です。脱いだものは、そのまま洗濯機へ。洗濯後、その場で干したり乾燥器で乾かしたりできます。

老後は、階段を使わずに生活できる

足腰が弱ると、想像以上に2階へ行くのがおっくうになるものです。「年老いた祖父母の家の2階が、物置になってしまっている」という方が、きっと少なくないでしょう。

1階で生活動線が完結する準平屋なら、老後も安心です。新生児や幼児がいるご家庭も、心強いでしょう。子どもを抱っこして2階へ上がる機会が減るうえ、授乳やオムツ替えの際も準備がラクです。

平屋に比べて低コストで建築できる

準平屋は、平屋ほど1階面積が要りません。そのため、屋根や基礎の規模が平屋より小さくなります。

基礎が小さくて済むということは、敷地の面積や防蟻処理の面積も小さくて済むということです。ですから、準平屋は平屋に比べて低コストで建築できます


1階で生活動線が完結する間取りのアイデア実例

準平屋の家を建てる際、ぜひご検討いただきたい間取りのアイデアを3つご紹介します。

アイデア1:ファミリークローゼット

ファミリークローゼット

ファミリークローゼットとは、家族が一緒に使うクローゼットのことです。「ファミリークローク」とも呼ばれます。

クローゼットは各私室に分散してつくるのが一般的ですが、ファミリークローゼットはそれを一か所に集約します。1階にファミリークローゼットを設けると生活動線が短くなりますので、おすすめです。

大きめのファミリークローゼットがあれば、衣類だけでなく身の回り品も収納できます。各私室のクローゼットをなくしてしまえば、2階の面積を減らせます。

ファミリークローゼットについては、以下の記事で詳しく解説しています。ご興味がある方は、あわせてご覧ください。

ファミリークローゼットがある間取りのアイデアと、収納方法の実例

アイデア2:ランドリールーム

ランドリールーム

ランドリールームとは、洗濯に関する家事をするための部屋のことです。ランドリールームが1階にあると、1階と2階の往復移動を減らすことができます。

ランドリールームでは「洗う・干す・取り込む・アイロンがけ・たたむ」がすべて一室でおこなえます。となりにファミリークローゼットがあれば「たたんだものをしまう」まで1階で完結できます。

ランドリールームは、とくに共働き世帯や花粉症の方におすすめです。詳しい解説は、以下の記事をご覧ください。

ランドリールームとは?便利?なぜ、ランドリールームをつくるのか

アイデア3:ワークスペース

ワークスペース

テレワークや在宅勤務を導入する企業の増加にともない、ご自宅にワークスペースを設ける方が増えました。今や、自宅で集中して作業できる環境が欠かせなくなりつつあります。

ご自宅でお仕事をされる方は、ご家族共有のワークスペースをつくってみてはいかがでしょうか。お子様が宿題をできるようにしておくと、子ども部屋の家具はベッドと簡単な収納家具だけで済みます。

ワークスペースについては、こちらの記事でも詳しくご紹介しています。ご興味がある方は、あわせてご覧ください。

テレワーク(在宅勤務)が快適になる家づくりのアイデア


1階完結型間取りの準平屋にする際の注意点

1階完結型間取りの準平屋にする際の注意点

最後に、準平屋を建築する際にご注意いただきたい点を3つご紹介します。

・安定感のある外観を活かす
・勾配天井をうまく使う
・2階でコストをカットする

準平屋は重心が低く、安定感があります。これを活かすために、風合いがよい落ちついた色味の外装材を使って、泰然とした重厚感のある外観に仕上げたいところです。

2階がない部分を勾配天井にすることで、天井が高くなり開放感を演出できます。トップライト(天窓)やハイサイドライト(高窓)をうまく取り入れると、空間が明るく快活になるでしょう。

建築コストが上がりやすい準平屋の予算を抑えたいときは、「1階は充実、2階は簡潔」を合言葉にしましょう。2階はできるだけ簡潔にして、コストカットする姿勢が大切です。

1階にファミリークローゼットやワークスペースがあれば、2階の子ども部屋は4.5帖で足ります。メリハリのあるマイホームは、きっと暮らしの満足感を高めてくれるでしょう。


【まとめ】注文住宅をご検討中の方へ、アイデア満載の資料進呈中

昨今、社会情勢の変化により、おうちで過ごす時間が増えました。その結果、マイホームに対して、これまで感じることのなかった不満を実感するようになりました。

そのひとつを解消するために注目されているのが、1階で生活動線が完結する「準平屋」です。準平屋なら階段の上り下りが減りますので、老後も安心して暮らせます。

もしも、あなたが注文住宅をご検討中でしたら、ぜひ準平屋もご検討ください。今後の生活の変化を見すえる際、参考になるアイデアが豊富に見つかるでしょう。

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