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本稿では「新築住宅のインテリアと、新しく買う家具をコーディネートするときのコツや注意点」をご紹介します。これから家づくりを始める方は、ぜひ最後までご覧ください。
「新居に引っ越すなら、家具も新調したい」と夢がふくらみますよね。でも、新居のプラン中は家具まで意識が回らず、意外とトータルコーディネートができないのです。
家具の選定で失敗して、せっかくの個性的な新居のインテリアが微妙な感じになっては大変です。本稿でコーディネートのコツをつかんで、家具まで意識した家づくりをしてみませんか?
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それではさっそく、新居で使う家具の選び方や、コーディネートのコツをご紹介していきましょう。
家具選びでもっとも気をつけたいのは、じつは「予算」です。土地や家に予算を取り過ぎて、気に入った家具を買うための余力をなくす方が少なくないのです。
ですから、新築の予算をつくるときに家具も一緒に予算計上しておきたいところです。とは言え、具体的な内装計画が固まっていないのに、購入する家具をリストアップするのは難しいでしょう。
しかし、成り行き任せの予算計画で家づくりを進めるのは、おすすめできません。50万円なり100万円なり、おおよその予算枠だけでも決めておくとよいでしょう。
予算の次に気をつけたいのが、内装スタイルと家具デザインのマッチング。部屋と家具がマッチしてこそ、居ごこちが良い空間になるのです。
まずは、新居で実現したい内装スタイルの特徴を書き出してみるとよいでしょう。簡単な箇条書きで大丈夫。たとえば、こんな感じです。
・和モダン
・シンプル
・すっきり
・落ち着いた色
・余白を大事にする
このような「内装スタイルの特徴」を家具選びの際も方向性にするとよいでしょう。内装と家具、お互いのスタイルを同じにすれば、自然と空間に調和が生まれます。
インテリア上級者は、あえてルールを超え、さまざまなスタイルを大胆に組み合わせるのもよいでしょう。家具の選定にミキシングセンスが要りますが、動きのある楽しい空間がつくれます。
このような「ごちゃまぜ」をインテリアでは「エクレクティックスタイル」と呼びます。たとえば、こんな組み合わせを楽しんでみてはいかがでしょうか。
・伝統デザインとモダンデザインのミックス
・欧米のものとアジアのものをミックス
・アイアン製品と木製品のミックス
うまくエクレクティックスタイルがまとまると、無秩序ではない心地よいミスマッチが生まれます。自分流を表現してみてください。
のちほど「覚えておきたいモダンなインテリアスタイル」をいくつかご紹介します。
家具は、間取りにあったサイズ(幅×奥行×高さ)のものを選びましょう。図面にも家具を描き込んで、おかしなサイズになっていないか確認しておくと、サイズのミスマッチが防げます。
どんな家具を買うのか、具体的に決まっていなくても大丈夫です。家具には「標準的な寸法」がありますので、それを図面に落とし込めばいいでしょう。
気をつけたいのは「家具の寸法」だけではありません。家具の周りに、しっかり人が通れるだけの寸法(動線)が確保できているでしょうか?家具の搬入経路は大丈夫でしょうか?
先述のとおり「内装スタイルと家具デザインのマッチング」は大前提です。それを実現したうえで、家具は肌に触れるものですから、素材の風合いや肌触りもこだわりたいところです。
家具の素材は、掃除やメンテナンスのしやすさとも密接にかかわります。小さなお子様がおられるご家庭では、家具にキズや汚れがつきやすいので、この点も留意して選ぶとよいでしょう。
家具の素材感は、ネットショップを眺めているだけでは分かりません。可能であればショールームで実物を見ながら選ぶほうが、思い違いがなく安心です。
よく「デザインとアートの違いはなにか?」という問題提起がなされます。その解答としてよく見かけるのが「デザインは問題解決、アートは問題提起」です。
デザインが「問題解決」なら、家具は見た目だけでなく機能まで見据えて検討するべきでしょう。いくら格好良くても、使いにくければ「優れたデザイン」と言えません。
あなたが求める機能を充足する家具が選べたとき、日々の使いごこちに快適さを感じるでしょう。本当に優れたデザインの家具は、感動すら覚えます。ぜひ体験してください。
これまでの大量生産・大量消費スタイルは、もう限界がきています。そこで地球環境の持続可能性を考慮した「SDGs (持続可能な開発目標)」が注目されているのをご存知でしょうか。
このSDGsには目標が17個あり、家具選びは12番目の「つくる責任 つかう責任」が該当します。具体的には、エシカル消費を意識していただくとよいでしょう。
「エシカル消費」とは、簡単に言うと「人や社会、環境のことを考えて買い物をしよう」という消費活動を差します。たとえば、こんな消費活動もエシカル消費です。
・地産地消
・ゴミの分別
・エコバッグの利用
他にも「フェアトレード認証コーヒー」や「FSC認証ティッシュ」を買うのもエシカル消費と言えます。このような買い物の仕方が貧困や人権問題、環境破壊の改善につながるかもしれないのです。
家具においては「ひとつのものを長く使い続ける」姿勢が大切です。価格の損得だけで判断せず、長く使える耐久性や飽きがこないデザイン、メンテナンス性に注目して選ぶとよいでしょう。
新築住宅で使う家具を選ぶ際は「必ずしも最初から全てそろえる必要はない」とお考えください。家具選びはこれまでの生活様式の影響を受けやすく、必要性を吟味せずに買ってしまいがちです。
その家具、絶対に必要ですか?固定観念は一旦忘れましょう。たとえば幼児がおられるご家庭は、リビングにソファやテーブルを置かず「広いキッズスペース」にするのもひとつの方法です。
ソファの代わりに、シンプルなイージーチェアをひとつ置いてもいいでしょう。「今、目前の生活課題を解決する家具だけ買う」そういう発想や姿勢で、こだわりの家具をそろえるのも楽しいものです。
インテリアのコーディネートには「内装スタイルと家具デザインのマッチ」が欠かせません。うまく家具を選びたいなら、まずはあなたが目指す内装スタイルを把握しておくとよいでしょう。
ここからは日本の住宅に馴染みやすい内装スタイルと、それに合う家具を紹介します。あなたの価値観に合うものや参考になるものがあれば、マイホームに取り入れてみてください。
スカンジナビアンスタイルは、日本人が馴染みやすいスタイルです。すっきりしたラインや穏やかな色調、ミニマルなデコレーションは後述する「和モダンスタイル」と通底するものがあります。
白木など明るい色の木材を使い、自然光の美しさを活かした空間づくりをおこなうところも、日本人が共感しやすいポイントでしょう。
そんなスカンジナビアンスタイルの内装には「カール・ハンセン&サン」の家具が似合います。控えめなデザインと職人の技術が光る、北欧の名作デザイン家具を作り続けるメーカーです。
20世紀初頭におこったモダニズム運動をルーツとする「モダンスタイル」は、合理的で機能的。明快ですっきりした直線や曲線が印象的な、内装スタイルです。
住宅内に置かれる調度品は、建築の一部であるかのように溶け込むものが好まれます。家具は少なく、余白を大切にするのも、このスタイルの特徴です。
そんなモダンスタイルの空間には、余計な装飾や色柄を持たない「IKASAS」の家具がマッチします。優しくも洗練されたデザインをお楽しみください。
モノや情報があふれかえる今、最小限(ミニマル)のモノで丁寧に暮らそうとする人が増えています。共感を覚える方は、新居のインテリアも「ミニマルスタイル」にしてみてはいかがでしょう。
ミニマルスタイルの空間では、モノを「必要不可欠なお気に入り」に絞り込みます。色や装飾など、視覚から感じる情報もできるだけ少なくして、心乱されない雰囲気づくりを志します。
そんなミニマルスタイルの空間には「KNSカリモクニュースタンダード」がおすすめです。日本メーカーのシンプルで繊細な意匠と高い品質は、きっとあなたのお気に入りになるでしょう。
日本人は、たとえそこで暮らしたことがなくとも、古式ゆかしい日本家屋に落ち着きや郷愁を覚えるのではないでしょうか。そのエッセンスを現代の住宅に取り込んだのが「和モダンスタイル」です。
明るい日の光、自然界にある色、静かな雰囲気。柔和で繊細、端正な空間。畳、襖、障子、白木の木材。和モダンスタイルの要素は、ご説明するまでもないでしょう。
そんな和モダンスタイルの空間には「MASTERWAL」の家具が馴染みます。シンプルで品格のあるデザインは、日本人のライフスタイルに寄り添ってくれるでしょう。
最後に、新築と同時に家具を新調する長所と短所をご紹介します。まずは短所ですが、これはなんと言っても相応の資金が必要になることでしょう。
いっぽう、メリットは次の3つが考えられます。
・引っ越しや搬入がしやすい
・内装と家具のトータルコーディネートができる
・真新しいものに囲まれて新生活をスタートできる
まず、お伝えしておきたいのは、本稿は節操なく家具の買い替えを推奨するものではありません。良い家具をお持ちでしたら、新居でもそれを愛用していただきたいと思います。
しかし、今お使いの家具が買い替える時期にあるならば、処分も致し方ありません。身軽に引っ越しをおこない、新しい家具を新居に搬入して、あなたのご負担を減らすとよいでしょう。
新居での新生活は、真新しい家具とともに始まります。質が高い家具は、修理しながら長く使えます。経年は成熟をもたらし、年を重ねるごとに風合いと愛着が増すでしょう。
創建ホームは東広島の新社屋「L/C」にて、インテリア家具ショップ「IKUS FURNI & COO (イクス・ファニ&コー)」を立ち上げました。
イクスでは、カジュアルブランドの家具からハイブランドの家具まで、一つひとつ自信を持ってご提案しています。本稿でご紹介した家具も、取りそろえております。
ショールームでは、住宅設備と家具が一緒に、実際の暮らしをイメージしながらご覧いただけます。ぜひ創建ホームとイクスで「住まいのトータルコーディネート」をお楽しみください。
IKUS FURNI & COO(イクス・ファニ&コー) 》