更新 庭・外構のこと
本稿では、外構工事(エクステリア工事)を依頼する前に知っておいていただきたいことをご紹介します。注文住宅の新築をご検討中の方は、ぜひ最後までご覧ください。
感染症の拡大をきっかけに、たくさんの人のライフスタイルが変わりました。「ステイホーム」という言葉が生まれ、これまで以上に「プライベートな室外空間を持つ家」の価値が上がっています。
それにともない、こだわりのあるお庭づくりをされる方も増えています。あなたも、家の内側だけでなく外側も合わせたトータルの空間デザインをしてみませんか?
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さっそく、外構工事の意味や概要からご紹介しましょう。いったい何を検討すればいいのか、どんな流れで進んでいくのか等、外構工事の基礎知識もご説明します。
そもそも「外構」とは、どんな意味なのでしょうか。
住宅において「外構」は「庭」と近い意味を持ち、ガレージや玄関アプローチ、カーポートなどの構造物も含みます。「敷地内の、お家の周り」と考えていただくとよいでしょう。
外構を「エクステリア」と呼ぶこともあります。ただしエクステリアはインテリア(内装)と対になる言葉で、やや「外観」の意味が強くなり、広義では外壁なども含まれます。
2020年以降、断続的なステイホームが常態化しました。そんな「新たな日常」に適応するために「プライベートな室外空間」として外構の活用に注目が集まっています。
お庭が持つ「家の外ならではの開放感」や「リラックス効果」を求め、家の中でやっていたことを外でやり始めた方も少なくないでしょう。
お庭にアウトドアリビングやガーデンルームをつくり、休日に読書したりコーヒーを飲んだりしながら過ごす……これからの住宅には、そんなライフスタイルに寄り添う外構が必要になりそうです。
家の外周りの工事を「外構工事」と言います。外構工事は、たとえば以下のような複数の工種で構成されます。
・造園工事:植栽など
・電気工事:インターホンや屋外灯など
・水道工事:給排水やマスなど
・左官工事:塀などの左官仕上げ
・土間コンクリート工事:ガレージなど
外構工事は「家を建てた建築会社に施工してもらうもの」と思われがちですが、そんなことはありません。お施主様は自分で外構工事業者を手配してもいいし、資格が要らない工事は自らDIYで施工してもいいのです。
ただし、何のアナウンスもなくご自分で外構工事業者を手配するのはおすすめしません。建物の建築会社に了承を取ってから、準備を進めていただくとよいでしょう。
外構工事の打ち合わせでは、様々な項目を検討します。その一部をご紹介しましょう。
・門扉
・表札、ポスト、インターホン
・アプローチ
・ガレージ、駐輪場
・カーポート、サイクルポート
・物置(ストックヤード)
・塀、フェンス
・庭、ガーデン
・ウッドデッキ
・テラス、ガーデンルーム
・植栽
・砂利、除草シート
・照明
・水栓、パン(水受け)
これだけの項目を検討して工事するのですから、外構工事はしっかりした予算が必要です。建物工事の予算計画を建てる際に、外構工事の予算も計上しておくとよいでしょう。
外構は、家の印象を大きく左右します。外構も含めて「家」なのです。ですから、予算不足で外構が貧相にならないようにご注意ください。
お施主様が自ら工事業者を探して施工する場合の外構工事は、大ざっぱに言うと以下の流れで進みます。
1、外構工事業者探し
2、現地調査、外構プラン作成、見積もり
3、依頼先決定、外構工事請負契約
4、建物工事の完了後に外構工事着工
5、工事完了後に仕上がり確認
6、工事代金を清算して引き渡しを受ける
いっぽう、建築会社に依頼する場合は外構工事業者探しが不要になります。外構のお打ち合わせは建物のお打ち合わせと平行しておこない、新築工事中に、外構工事も可能なところから着手します。
外構のプランは建物のプランが固まったあとに作成しますが、おおまかな配置は建物の設計時に計画しておきます。たとえばガレージやアプローチの配置は、建築確認申請の時点でおおむね決まっているでしょう。
なお、景観に関する条例がある自治体では、建物の着工前に具体的な外構計画の届出が必要です。たとえば、地域によっては以下の外構計画を建物の設計と同時におこなっておく必要があります。
・土地面積に対する緑地面積の割合
・緑地面積に応じた高木や低木の本数
・外構内の建造物の色や光沢
このような規制がある自治体では、外構工事業者が好き勝手にプランを作成できません。家の設計担当者と外構工事担当者の連携が必要です。建物から外構まで、建築会社にトータルで任せるほうが安心です。
外構工事の依頼方法は、大別すると2つあります。
1、自分で外構工事業者を探して依頼する方法
2、家を建てた建築会社に依頼する方法
自分で外構工事業者を探して直接契約した場合は、高いコストパフォーマンスの工事が期待できます。その反面、業者の質がマチマチで、誠実な業者を探すのに苦労するでしょう。
いっぽう、建築会社に依頼する場合は安心感があります。外構工事業者を探したり、工事監理をしたりする手間も省けるでしょう。
ただし、建築会社が外構工事を下請業者に発注している場合は、工事代金がやや割高になるケースがあります。
つづいて、外構工事の費用相場をご紹介します。費用の節約方法も解説しますので、ご興味ある方はご覧ください。
外構工事の目安は、大ざっぱに言うと「敷地面積(㎡) × 2~3万円」くらいです。ミニマルな外構工事でよければ「敷地面積(㎡) × 1~2万円」で予算を組んでおけばよいでしょう。
ただし、外構工事は土地の状況によって価格が変わります。いわゆる「旗竿地」や高低差がある土地は、もう少し多めに予算計上しておくほうが安心です。
また、施工業者や使う資材によっても価格が大きく変わります。外構工事は完全オーダーメイドですので、あまり相場が参考にならないとお考えください。
つづいて、外構工事の節約方法を3つご紹介します。
1、土地を未購入なら、隣家のフェンスがある土地を買う
2、住みながら、ゆっくり完成させていく
3、相見積もりを取る
土地が大きくなればなるほど、土地境界のフェンス費用がかさみます。まだ土地を購入していないなら、隣家が境界フェンスを立てている土地を購入すると、工事費用の節約につながります。
住みながらゆっくり外構を完成させていくのも、ひとつの方法です。絶対に必要な工事以外は、引き渡し後に少しずつ手を入れるとよいでしょう。一部でもDIYでやると、お庭への愛着が増します。
外構工事に限らず、相見積もりは工事費低減に有効です。3社程度に同じ要望を伝えて、プランと見積もり内容を比較してみましょう。
ただし、価格だけで業者選びをするのはおすすめしません。先述のとおり、外構工事はオーダーメイドです。安いほうがお得とは限りません。
誠実な会社に依頼すると、トラブルに遭うリスクが下がり、技術水準が高い工事が期待できます。業者の質と価格のバランスが大切です。
最後に外構工事を成功させるコツを2つご紹介します。ご自宅の外構工事計画にも、うまく取り入れてみてください。
私たちが「家」と聞いて想像するものは、決して建物だけではありません。外構まで含めた敷地内のものすべて、トータルイメージで想起するのではないでしょうか。
ですから、家のデザインと外構のデザインの調和はないがしろにできません。プラン図や配置図等で、しっかり完成イメージを確認しておくとよいでしょう。3Dパースがあると、なお良しです。
デザインや色だけでなく、家と外構のグレードも合わせておきたいところです。敷地内にとどまらず、町並みとの調和も図るようにしましょう。
植栽とは、植物(草木)を植えることを指します。植栽にはたくさんのプラス効果がありますので、うまく活用したいところです。いくつか、効果の例をご紹介しましょう。
・ハイセンスで温もりのある外観になる
・夏場の土壌表面の熱を吸収してくれる
・リラックスやストレス軽減につながる
植物には、人のストレスを軽減させリラックスさせる効果があるそうです。これは、数々の実験で証明されています。
たとえば、農林水産政策研究所の研究結果によると、観葉植物(ドラセナ)を使った実験で以下の「生理的リラックス効果」があったそうです。
・リラックス状態で高まる副交感神経活動が活発になった
・ストレス状態で高まる交感神経活動が抑制された
他にも、植物はグリーンアメニティ効果(心理的効果、視覚疲労緩和・回復効果など)やグリーンメンタルヘルスケア効果(眠気・不安定感・不快感・だるさ感の緩和)が期待できます。
ストレス軽減や意欲回復を狙った園芸療法もあるぐらいですから、ストレスフルな現代人にとって植栽は欠かせないと言えるでしょう。ご自宅の外構にもフル活用してみてはいかがでしょうか。
何気なくふと窓から外を眺めたら、庭の草木が風に揺らいでいる。そんな風景が、きっとあなたを癒してくれることでしょう。
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